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  箸の文化(3)  
     
    箸(はし)は、東アジア地域を中心に広く用いられる食器・道具の一種で、二本一対になった棒状のものを片手で持ち、ものを挟んで移動させるために用いる。
特徴:箸は、材質や形状などに様々なバリエーションがあるが、同じ長さの2本の棒状のものが1組になっている点はほぼ全ての箸に共通している。多くの場合、模様や装飾の類も左右対称になるよう2本に同じ物が施されている。
また、箸には通常「先」がある。すなわち、基本的に棒のどちらか一端のみが食べ物に接触することが前提となっている。これは棒の一端が細くなっていること、装飾などがないこと、などによって見分けられる。
食事に用いられる箸の典型は、日本のものでは短い木に漆・合成樹脂を塗ったもので、塗り箸と呼ばれる。日本の箸は先が細くなっているものが多い。日本の箸の先が細くなっているのは、骨付きの魚を食べる際、骨と身をより分けやすくするためである。日本の箸は、塗り箸など木製が古来から主流である。
  
歴史:5000年前の中国で、煮えたぎった鍋から食べ物を取り出すのに二本の木の枝を使ったのが箸の始まりと言われている。 史記によると、帝辛が象牙の箸を使用したという逸話がある。
その後孔子が、「君子厨房に近寄らず」(君子遠庖廚)の格言に基づき、厨房やと畜場でしか使わない刃物の、食卓上での使用に反対した。そして料理はあらかじめ厨房でひと口大に、箸にとりやすい大きさに切りそろえられ、食卓に出されるようになったので、箸が普及していったと言われる。

箸が日本に伝来したのは、飛鳥時代(600年~)と言われている。中国・朝鮮半島より神の器として伝来した。竹製の折箸(ピンセットのようなもの)のようなものであった。この頃、箸を使えるのは神様と天皇だけと言われてました。
奈良時代(710年~)に入ると、貴族の間でも箸が使われるようになり、その後、庶民の器へと発展していきました。この時代も竹製の箸が主流でした。
江戸時代中期(1750年~)になると塗箸が発展普及しました。一部では武家政治の始まった鎌倉時代から武士の間で塗箸が使われたが、 藩体制での各藩の産業として塗り物産業を競い、 塗り産業はこの時期に確しました。

なお、箸を使う国の中で、箸のみを使って食事をする国は日本だけだとされる。和食では、汁物を食べる場合も箸だけであるが、中華料理では、汁物を食べる際にレンゲを使用し、韓国料理では、ごはんも匙を使って食べ、箸はおかず等の副菜をつまむ時や麺類で使うのが一般的。

 
     
 
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